30代窓際商社マン日記@資産運用/育児などなど

30代サラリーマンです。総合商社に勤務、3人家族。投資・資産運用、育児、ニュース、映画、ガジェットなどについて、日々の感じたことを記録していきます。

小売業界の未来

途上国にいると買い物の幅が非常に狭くなる。食材も外国人が買うような品質を入手できる場所は限られるし、衣類や日用品も同様である。外食も特定のレストランに集中する。

 

一方、先進国は買い物、外食の幅が非常に広い。例えば、昼ごはんを食べるのにも、食べログで検索して評判のいいレストランを探すし、生活日用品を買うときはアマゾンとどっちが安いだろうなんて比べたりする。選択肢の幅が広い国にいる消費者は色々な価値観を持ってお金を使う為、小売業界のプレーヤーはそれぞれの形で消費者を対応していかなければならない。

 

そういった中で、小売業界の売上上位にいるいくつかの企業はそういった消費者の個性についていっているような気がする。

 

例えば、コンビニ。セブン&アイ、ユニー・ファミマ、ローソンは、ナショナルブランドを販売するだけでは、アマゾンなどのイーコマースに対応できていなかったであろうが、中食産業の成長にたいおして、惣菜・PBを拡張し、どこも成長を続けてきた。

 

また、ユニクロは従来の衣料品量販店ではなく、自社がメーカーとなって、フリースやヒートテックなどのヒット商品を生み出し、それをどこにいっても同じ品質・同じ価格で売り、ブランドを築いた。

 

ドンキは、自社ブランドも持っているが、ナショナルブランドの扱いが多い。ただ、店内を奇抜に迷路のように見せ、独特の商品陳列をし、消費者の虚をついた商品提案をすることで、ショッピングをエンターテーメント化させ、インバウンド需要などを取り込んで成長した。

 

このようにネットが浸透していく中で、みんなが簡単に商品を検索し、比較できる時代となった今は、小売業界への対応が求められる。

 

一方で、それに乗り遅れた、百貨店などは、業績をどんどん落としている。もともとは、百貨店に行けばなんでも手に入るという利便性が人を惹きつけ、成長してきた。その犠牲になったのが、商店街の個人商店である。しかし、今の時代は、ネットで注文すれば、なんでも手に入る時代に、一箇所にいけばなんでも手に入るというアドバンテージは薄れつつある。

 

家電量販店は、依然、小売業界の上位を占めるが、それは家電というもののアフターサービス・配送などをネットで買うのが不安という人が多い為であろうが、ここにもイーコマースの波が押し寄せているので、変化・対応が強いられている。

 

兎にも角にも、イーコマース、特にアマゾンが世を席巻している今、商品を揃えるだけではなく、その企業がどこにアドバンテージを求めるかを考えて行かなければならない。アマゾンがメーカーの一般製品を販売し、独自性展開をした小売プレーヤーが、消費者の細かいニーズに対応していくという流れは火を見るよりも明らかと、日本に帰国してみて痛感した。